Research

SYMBIOSYS AND FLEXIBILITY Group 

IMITATION LEARNING

絵画を再現する模倣学習によるロボットの運筆生成 

M2 吉本 穣 

知能機械に絵画を描く人の動きを学習させることにより、ロボットアームによって人の筆跡・絵画を再現する.これまで,機械・ロボットによる再現が難しいとされた、人の感覚的かつ芸術的な動作の再現手法を提案する.

ACROBATICS 

三次元計測による独楽回し技能解析および投擲スキル実装 

M1 小俣 陽紀

人々を楽しませることを目的とした曲芸には人の経験により得た感覚やコツが用いられており,ロボットでの再現は難しい.本研究では独楽回しを対象とし,人の動作や独楽の挙動を解析することでより長く,確実に独楽が回る動作の特徴を見つけるとともに,それらの技能をロボットで再現する. 

AUTONOMOUS MOBILITY

動的歩行者流動モデルに基づく移動ロボットの合流・追従制御システム 

M2 重本 竜声

歩行者流を利用した協調的かつ安全なロボットナビゲーションアルゴリズムを提案します.俯瞰カメラと周囲センサで動的歩行者流内の行動特性を抽出し,非定常な歩行者流に対応可能なロボット行動を生成することで,未知動的環境下でのロボットナビゲーションを実現します. 

群衆流横断時における人の歩行特性を生かした全方向移動ロボットのロボットナビゲーション 

M1 済田 祥平

群衆流を横断する場合の人の歩行特性をモデル化し,複雑な環境下で効率的かつ滑らかな移動を可能にするロボットナビゲーションの実現を目指します.周囲環境センサから得られる交差流時の人とロボットとの相対関係と歩行特性に基づき自律的に迂回,加減速を判断させ,目的地まで走行をします. 

ボトルネック型通路における歩行者流の密度変化に対する全方向移動ロボットの移動制御 

B4 中山 優人

ボトルネック型通路での歩行者流れに対応可能な移動ロボットナビゲーションの実現を目指します.俯瞰視点カメラを用いてボトルネック内の歩行者流の密度・速度・幅を認識するシステムを構築します.得られた情報を基にロボット速度および歩行者との距離を適切に変化させることで,停滞・衝突の要因となるボトルネック型通路での,安全かつ迅速な移動を可能にします. 

COATING OPERATION

化粧行為を想定した柔軟面に対する力覚フィードバックを用いた塗布動作生成 

M1 川崎 舜平

ロボットアームに筆などの繊細な器具を取り付け,口紅やアイラインなどを塗布するロボットシステムを構築します. やわらかい曲面に対して,押しつけ力や押しつけ量を適切に制御することで,美しい仕上がりを目指します. 

マルチコプタによる柔らかいハケを用いた塗装技術の再現 

B4 杉浦 悠一郎

ハケによる塗装作業の自動化に向けて,飛行状態のマルチコプタがハケを用いて塗装する手法を提案します.飛行中のマルチコプタの安定性や位置制御を考慮することで,職人の感覚的な動作を再現し,実用可能な塗装システムの構築を目指します. 

ROTARY CRANE

ブームの柔軟性を考慮した旋回クレーンの自動防振操縦アシスト技術 

M1 草間 知貴

誰でもクレーンを安全に操縦できる防振アシスト技術を構築します.旋回・起伏・巻上げ/下げと,どんな動作入力をしても吊り荷が揺れない操縦システムを構築します.大型クレーンのブームのたわみ,旋回時のねじれ等の柔軟性を考慮し,高い精度の防振効果を実現させます. 

PHYSICAL CONTROL Group

MASSAGE THERAPY

心身状態に応じて自律的に施術技能を発揮するマッサージロボットシステム 

D1 原田 直弥

エキスパートの持つ技能をロボットに獲得させることを目指します.エキスパートの施術を計測・解析することで,人の身体の構造や症状の診断,施術動作などの技能の解明に挑みます.視・力覚情報をもとにエキスパートの技能をロボットに獲得させ,人の心身状態の向上を達成します. 

ロボットマッサージにおける視触診システムによる施術位置の推定

M2 佐川 智輝

マッサージを受ける人に合わせて施術する自律マッサージロボットの研究に取り組んでいます.マッサージ師が施術位置を決定するときの「視診」と「触診」の診察手法に着目し,視覚センサによって骨格筋の位置を,力覚センサによって的確な施術位置を推定します

ロボットマッサージにおける揉捏法を用いた施術部位の状態推定システム 

M1 小野 恵太郎

施術部位の状態推定システムを構築し,揉捏法によってコリの原因である筋・骨膜の癒着状態を推定・解消することを目指します.熟練マッサージ師の触診技術を指腹触覚計測によって解析し,接触感覚を有するロボットによる揉捏動作でコリを根源から解消します. 

フィジカルケアロボットによる臥位身体への指圧動作追従制御 

B4 原戸 希

ロボットハンドを用いて横たわっている人体を一定力で倣うことにより,洗身や超音波エコーなどの人体接触を伴う幅広い分野に応用できる動作を提案します.深度カメラや触力覚センサによるデータから人体の細かな形状を把握することによって,頭部から足先まで素早く柔らかななぞり制御システムを実現します. 

RUNNING

流動性をもつ地面を移動する4脚ロボットの歩行モデリングと動作設計

M2 小川 泰輝

泥濘地のような流動性をもつ地面を走破する4脚ロボットを開発しています.すべての脚の関節に加わるトルクを低減する脚動作軌道を自動的に設計するアルゴリズムを提案します.また, ZMP(Zero Moment Point)を組み込んだ制御により,転倒せずに素早く移動することを可能にします.

深層強化学習による猫の着地姿勢の学習と四足歩行ロボットにおける再現

B4 Wang Wenhe

猫の穏やかな着地姿勢を四足歩行ロボットでの再現を目指します.猫が着地する動画から姿勢の検出・数値化・解析を行い,ロボットの動力学モデルが組み込まれる深層強化学習環境で学習を行い,猫の着地姿勢を再現できる脚インピーダンス制御の手法を提案します. 

WALKING

歩行計測情報の機械学習による様々な移動環境に適応する歩行パターン生成

M2 石川 輝

姿勢保持筋が作用しない患者を対象とし,機械学習を用いて患者に適切な歩容モデルを作成し,アシスト装置に反映することを目指します.モーションキャプチャを用いて歩容を測定し,身体情報との関係性から個人に適切な歩容を算出可能にする方法を提案します

折紙構造を採用するPeano-HASELアクチュエータによる高速柔軟運動の設計と制御 

B4 渡邊 一帆

折紙構造を応用した蛇腹のような構造のPeano-HASELアクチュエータの動作制御システムの構築を目指します。折紙構造の柔軟性で、動作自由度や鉛直方向の持ち上げ動作における変位を拡大するような機構を提案します。従来のジッピング機構と動作性能を比較し、ロボットへの応用可能性を探ります。 

SYSTEM DYNAMICS Group

METAL CASTING 

注湯プロセスにおける溶融金属を対象とした視力覚統合流量フィードバック制御 

M1 田口 龍之介 

鋳物生産システムの注湯工程の自動化を目指します.カメラ画像による視覚,力覚センサによる力覚情報を組み合わせた視力覚統合流量フィードバック制御を導入し,溶融金属の温度や粘性などの逐次変化に適応する自動注湯を実現します. 

液体搬送時の動的環境を考慮した多自由度ロボットマニピュレーション 

M1 中川 竜志

人や障害物がロボットの近くに存在し、それが移動する動的環境において障害物に対する回避性能を高め、高速で安全なマニピュレーションを提案します。また、液体搬送などの制約が生じる動作を対象とした場合でも、高い性能の実現を目指します。 

PLASTERING

視力覚を有するロボットアームによる曲面壁を対象としたこて塗り動作制御 

B4 小笹翔士

左官技能者による曲面壁の補修作業を自動で行うロボットシステムの実現を目指します.カメラにより取得した補修部の形状,こてが受ける反力,こてと壁面間の距離をもとに動作制御を行い,曲面壁に対しても均一な表面を実現するためのこて塗り動作方法を提案します. 

ADDITIVE MANUFACTURING

積層造形プロセス中の視触覚計測によるダイナミックノズル動作制御 

D1 石川 慎一

積層造形プロセスに視触覚計測とモーション制御を導入し,失敗しない造形技術の確立を目指します.画像センサから取得する造形線から,即座にノズル軌道の修正を行います.また,触覚計測に基づく動作設計により,多彩な吐出形状の再現と高精度な積層造形を可能にします. 

積層造形プロセス中の材料押付け反力計測によるノズルモーション制御 

M2 佐藤 陸

従来の3Dプリント技術に対して,力覚センサによる触覚計測に基づく制御技術を取り入れることにより,失敗しない積層造形の確立を目指します.触覚計測に基づく動作設計により,多彩な吐出形状の再現と高精度な積層造形を可能にします. 

積層造形プロセスにおける深度情報を用いたノズル動作制御による経路上の凹凸面の補修技術 

M1 山田

積層経路上の凹凸面に影響されない積層造形手法を提案します.送り速度とクリアランスを制御することで,造形しながら経路上の凹凸を即座に修正します.深度カメラにより凹凸を検出し,経路の変化に対応するセンシングベースでの積層造形技術を実現します. 

ARC WELDING

溶融状態観測とトーチ動作制御の高度技能アシスト機能を有する遠隔・自在化溶接 

M2 吉岡 汰涼

多品種少量・変種変量などの自動化が困難な溶接プロセスに対して,熟練技能者から素人作業者まで誰でも何処でも作業可能な遠隔・自在化溶接手段を提案・検証する.人の判断と機械の自動制御を融合するアシストシステムは,溶接条件の自動調整機能と力覚操作ハンドルを特徴とする. 

自動溶接における三次元状態推定に基づく溶融池制御 

B4 田野井 魁

複数の高速度カメラにより得られた画像計測データからフィードバック制御を行い,自動化が困難な少量生産の現場における自動溶接の実現を目指します.画像処理と溶融池の三次元形状推定から溶融池高さを計測し,トーチ送り速度のリアルタイム制御によって溶融池形状を制御し所望のビード形状を実現します. 

MANUFACTURING SYSTEM Group

GANTRY CRANE

高速ガントリーローダの長尺ローディングアーム及び搬送物の制振制御

M2 近藤 亮也

ガントリーローダが高速搬送を行った際に生じるローディングアーム(搬送物を持つ昇降機構)の振動に着目し,この振動を生じさせない搬送速度の設計方法の確立を目指します.これにより工場内での揺れない高速自動搬送を実現し,生産性と製品品質の向上を可能にします.

多種多様な搬送物に対応する走行軸を持つロボットアームの適正動作生成と高速搬送


M1 蛭田

本研究では,ロボットアームとリニアアクチュエータを組み合わせた搬送システムで多種多様な搬送物を固定せずに高速で搬送することを目指します.大きな加速度による搬送物に変形やずれ,転倒などの問題を,搬送中にロボットアームが搬送物ごとの適切な動作で防止するシステムを構築します.

レールウェイグライダーにおける曲線経路による高速搬送 

B4 竹中 亮太

自動空中搬送を行うレールウェイグライダーで搬送物の昇降を伴う適切な経路設計により,搬送時間を短縮し,生産性の向上を目指します.搬送対象物を昇降中に搬送する際に,柔軟なベルトにより励起する大きな振動を,従来の自動搬送システムの制振方法に加え,ベルトの巻き上げ動作も用いて制御します. 

ASSEMBLY

組立作業の触力覚情報による指先技能の抽出とロボットシステムへの転移 

B4 千葉 優粋

複数の工程からなる組立作業を失敗なく実施できる組立システムを構築します。人が組立作業時に部品に加える触力覚、部品を運ぶ動作を解析します。特に指先の繊細な触力覚、動作に注目し、ロボットの動作設計を行います。また、超繊細な触力覚センサを組み込んだロボットハンドの開発を行います。 

CUTTING, PICKING

非一様柔軟物の特性を考慮した調理切断ロボットの高感度力覚フィードバックシステム

M2 高本 光規

ロボットアームに包丁を把持させ,プロの調理人のように様々な食材に対して最適な切断動作を実行するロボットシステムを構築します.人の直感的かつ巧みな包丁操作(刃物の姿勢・動作速度)を,食材切断時の力覚センサ情報をもとにロボットが実行することを目指します

食材盛り付け作業をロボット化・高速化する定量ピッキングマニピュレーション

M1 花井

食品工場などで作業者が通常利用する道具をロボットに把持させ,ピッキング対象に応じて適切な道具操作を行うロボットマニピュレーションを提案します.粘弾性体や液状物質など様々なものを超高速かつ一定量で正確に盛り付ける,近未来の自動工程の実現に向けた研究です